エイジングケア素材・成分
2018.09.18

注目の素材!化粧品にも含まれる卵殻膜の美肌効果とは

美容素材として注目されている「卵殻膜」。肌のハリ・弾力を引き出し、コラーゲンの生成をサポートする効果が期待できるといわれています。そんな卵殻膜の特徴やとり入れ方を解説します。

監修医師

監修 Face conductor(フェイスコンダクター)  上野リサ

卵角膜

美容素材として今、注目されている「卵殻膜(らんかくまく)」。耳にしたことはあっても、実際どんな効果があるのかは知らない方も多いはず。エイジングケアが気になり始めたら、イメージで化粧品を選ぶのではなく、しっかりと素材や成分を知って選ぶことが大切。ここでは、卵殻膜の性質や日常でのとり入れ方を紹介します。

卵殻膜とは?

卵殻膜とは、卵の殻の内側にある「うす皮」のこと。ゆで卵の殻をむくときに、殻の内側にある白っぽい薄い膜が白身にまとわりむけづらい経験はありませんか?その正体が卵殻膜です。膜の薄さはわずか0.07mmで、ヒナを包み込み成長をサポートする重要な部分でもあります。水に溶けにくく強固で、熱にも強い頑丈さが特徴で、卵の中のヒナを守る役割もあります。

卵殻膜に含まれる成分

卵殻膜の主な成分は「タンパク質」。人の皮膚や髪の毛にも含まれている美肌・美髪成分「シスチン」をはじめとする18種類のアミノ酸、コラーゲンやヒアルロン酸なども含まれています。

卵殻膜が美容業界で注目されている!?

そんな卵殻膜ですが、「コラーゲンの『生成』をサポートする」効果があるのではないかと、注目されています。

肌のたるみを防ぐには減ってしまったコラーゲンを『補う』ことがポイント!

コラーゲンは、もともと私たちの肌にも存在している成分(物質)です。しかし、加齢や紫外線ダメージによってコラーゲンは減少していきます。すると、肌のハリや弾力は低下。その結果、シワやたるみといった肌トラブルにつながってしまうのです。肌のたるみを防ぐためには、『減ってしまったコラーゲンを補う』ことがポイントになるのです。

「食事で摂取」は、すべてがコラーゲンになるわけではない?!

コラーゲン減少を補うために、食事での摂取がよいというイメージが一般的に広まっています。しかし、これに関しては勘違いをしている人が多いのです。食べたコラーゲンは私たちの身体に吸収される際、腸内でアミノ酸に分解され吸収されます。そのアミノ酸はコラーゲンに戻るものもありますが、すべてがコラーゲンになるわけではありません。

つまり、コラーゲンをたくさん食べたとしても、全てがそのままコラーゲンとして使われるわけではないのです。

「コラーゲンを肌に塗る」では補えるの?!

では化粧品のように直接コラーゲンを塗布する方法なら補えるのでしょうか。確かに化粧品にも「コラーゲン配合」と記してあるものがよく見られますね。一般的な化粧品に配合されているコラーゲンの分子は大きいため、肌に吸収することは難しいとされています。

コラーゲンを塗布するような形でもコラーゲンを補うことにはならない可能性があることを覚えておきましょう。ただし、コラーゲンは肌に高分子の膜をはり水分を保つことができるため、肌表面の「保湿効果」は期待できるようです。

卵殻膜なら「コラーゲンを作り出す」ことができる?!

そもそも外からコラーゲンは摂りにくい、塗りこめない、ということで近年注目されているのが「卵殻膜」です。肌の真皮層には線維芽細胞という細胞があり、その細胞がコラーゲンを分泌していますが、卵殻膜はその線維芽細胞に直接働きかけ刺激を与え、細胞のコラーゲン分泌を促進させること期待できます。

つまり、卵殻膜であれば「コラーゲンを体内で作ることができる」のです。この新しいコラーゲンの増やし方については、さまざまな機関が注目しはじめています。

研究機関が解明している卵殻膜の働きとは?

コラーゲンの生成を促進させると期待される卵殻膜。現在行われている卵殻膜の研究から期待できる効果をご紹介します。

東京大学での研究

東京大学や東京農工大学などの共同研究では、下記の研究結果が発表されています[1]。

  1. ヒトの細胞やマウスを使い、加水分解卵殻膜をいれて皮膚細胞を培養した研究で、コラーゲンの遺伝子が発現した
  2. そのコラーゲンはⅢ型コラーゲンというものである
  3. Ⅲ型コラーゲンは真皮や血管など体の中のやわらかい部分に多く含まれている
たるみ改善のカギは「Ⅲ型コラーゲン」!
実は、コラーゲンという成分はⅠ型~Ⅴ型など約29種類に分けることができます。そのうちのIII型というのが肌のハリや弾力を担っています。コラーゲンが美肌によいということはよく知られていますが、Ⅲ型コラーゲンが重要であるということはまだあまり知られていません。
 
今回の研究で確認されたのが、特にこの肌のたるみ改善の鍵を握るⅢ型コラーゲンの遺伝子であったこと、これこそが卵殻膜がエイジングケアにおいて注目される理由なのです。

肌のハリ・弾力アップに寄与した結果も発表

人間の皮膚で同じような効果があるかどうかも現在研究が進められており、現象として、人の肌表面のたるみが卵殻膜加工品により改善された例については学会でも発表されている段階にきています。その研究では、肌の弾力性がアップする効果が発表されています[2]。

さらに、卵殻膜エキスを含んだサプリメントを摂取したときの肌へのハリの効果に関する研究も発表されています[3]。

卵殻膜のとり入れ方

卵殻膜は、水にも油にも溶けない性質で体内での消化吸収率も低く、そのまま卵から膜をとって食べると消化不良を起こしてしまうことがあります。肌に浸透しやすい形に加工した「化粧品」や消化吸収できる形に加工した「サプリメント」などでとり入れるのがおすすめです。

まとめ

美肌に欠かせない成分が豊富に含まれる上に、たるみ改善の新発想であるコラーゲンを真皮層で「作る」サポートをする卵殻膜。日本だけでなく海外の政府機関、大学や研究者の間でも注目され研究が始まっています。自分に合った方法で生活にとり入れ、いつまでもピン!とハリのある肌を保ちましょう。

参考文献

  1. [1] 跡見順子ほか. “鶏アルカリ加⽔分解卵殻膜の継続塗布による真⽪III型コラーゲン上昇の意味:マウス⽪膚断層法及びコラーゲンゲルによる解析から“第46回日本結合組織学会,2015-05-15 口演発表I-4 ”https://square.umin.ac.jp/jsmbm/dvd/pdf/B051_081.pdf”(参照:2018-08-21)
  2. [2]跡見順子ほか. “加水分解卵殻膜は抗線維化的な III 型コラーゲンとデコリンに富む弾性のある真皮乳頭層を与える” 日本皮膚科学会雑誌 128巻5号 2018; 1175
  3. [3]谷口夏希ほか. “F2-5 卵殻膜未病サプリメント摂取によるECM改善と皮膚弾力性アップ” 日本未病システム学会雑誌 (suppl) 2017; 122

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